株式投資は少額資金での投資が可能で、
安全性の高い投資と言われていますが、
どんな投資にしても元本保証がないので、常にリスクがつきものです。
ここでは、株式投資で起こりうるリスクの種類やその内容について、
詳しく解説していきたいと思います。
株式投資でもっとも多いのが株価の値下がりによるリスク
株式投資を行う上で、投資家が心得ておかなければならないことは、
常にリスクと正面から向き合うことです。
中には、株式投資をしていれば利益が得られるだろうと
思い込んでいる人もいるようですが、そのように甘い考えではいけません。
FX投資では、通貨の値動きが激しくて値下がりすることもありますが、
株式投資でもまったく同じです。
株式投資では株の「買い」から取引を始めるので、
株を買った時よりも価格が上がった時に売却すれば
キャピタルゲインが得られます。
しかし、株がどんどん値下がりしている場合や、
一時的に株価が値上がりしたものの、取引に有利なタイミングを逃してしまい、
その後は株価が下がり続けている時に、株を売った場合は
購入した価格から売却した時の価格を差し引いた分が、
キャピタルロスとなってしまい、損失が出ます。
株が値下がりしていても、そのまま株を持っていれば
とくに損失を出す必要はありませんが、そのまま株を保有していて、
万が一、その企業が倒産した場合は、
株を購入した金額についてすべて損失になります。
株式投資では流動性リスクをともなうことも
株式投資では、株価の値下がりによるリスクもありますが、
もうひとつには流動性リスクがあるのをご存知でしょうか。
株式投資において流動性とは、その銘柄が取引される量の事とをいい、
1日あたりの取引量が多い銘柄は流動性が高く、
取引量が少ない銘柄は流動性が低いものとみなされます。
取引量の多い銘柄は、投資家にとってのニーズや人気が高く
取引量の少ない銘柄は、投資家になってはニーズが低く、人気が低いと
考えて良いでしょう。
とくに知名度が高くて業績が高くて信頼性が高い企業ほど、
取引量が高い傾向にあります。
とくに、取引量が少ない銘柄の株を持っている場合、
株を売ろうとしても、買う人がなかなか出てこない場合もあります。
それでも、株を売る場合に高い価格だと売れないので、
安くしなければ結局は売れなくなり、安く売る取引になります。
流動性が低い株だと損失を出すリスクが高くなり、
これを流動性リスクと呼びます。
流動性リスクを回避するには、できるだけ取引量が多い銘柄、
つまり流動性が高い銘柄を選んでおくことです。
株式投資の最大のリスクは企業の倒産
FX投資や先物取引にはなく、株式投資ならではの最大のリスクと言えば、
企業の倒産ですね。
先物取引では物が投資の対象となり、FXでは海外の通貨が
取引の対象となりますが、株式投資では企業の株、
つまり企業自体が取引の対象となるわけですから、
その企業が倒産したら、どんなに多くの株券を持っていたとしても、
まったく1円の値打ちもなくなってしまいます。
株式投資を行う上で、企業の倒産は最大のリスクとなり、
つい数日前までは株の値動きが安定していると思って安心していたのに、
不祥事が発生して利益が得られるどころか、
どんどん業績が悪化して倒産した、
このようなケースは珍しいことではありません。
ふだんから保有している株について、値動きを定期的にチェックして、
その企業の経営状態をくまなくチェックしましょう。